一戸建て

名古屋で中古住宅・中古戸建てを購入する際の注意点とは?

近年、リノベーションやDIYという観点から新築ではなく、あえて中古戸建てを選ぶ人が増えてきています。これは、名古屋市でも傾向として見られており、中古戸建てが人気を集めています。

しかし、安易に中古戸建てを選んでしまうと、後悔につながりかねません。人生で一番高い買い物と言われている家ですから、なるべく後悔のない買い物につなげたいと考える方も多いでしょう。そこで今回は、名古屋で中古戸建てを購入する際に注意すべきポイントから、実際に失敗してしまった事例も合わせてご紹介していきましょう。

失敗事例を基に成功へとつなげる

中古戸建ての購入は、トラブルもなく快適に暮らしていると成功された方もいれば、失敗して後悔してしまったという方もいらっしゃいます。そういった方の失敗事例を見ておくことで中古戸建て購入によるトラブルを未然に回避しましょう。

 

失敗事例その1:建て替えができない中古戸建て

中古戸建ての場合、後々リフォームやリノベーション、建て替えなども考慮した上で選ばれることが多いのですが、法律が年々変わることから中古戸建てが既存不適格建物という、今の法律に合わない建物である可能性があります。

既存不適格建物である場合、建て替えをしようとすると現行の法律に合わせなくてはならず、イメージしていた建て替えができなくなってしまう場合もあるのです。

建て替えを考慮した上で中古戸建てを選ぶ場合は、購入する前に建築士や不動産業者などに相談し、どれくらいの範囲で建て替えが行えるのかをチェックしておきましょう。

 

失敗事例その2:減税制度を活用できなかった

新築を建てる場合、様々な減税制度が受けられるということを知っている方も多いかと思います。しかし、中古戸建てでも減税制度が受けられることを知っている方はどれくらいいらっしゃるでしょうか?

実は、築年数の多い木造住宅であっても既存住宅個人間売買瑕疵保険や耐震基準適合証明書の取得などによって住宅ローンの減税制度を利用できる仕組みがあるのです。

いくら中古戸建てが安くても、減税制度があるなら利用したいと考える方が多いのは当然です。こういった減税制度は難しい部分も多いのですが、不動産業者としっかり話し合いながら理解を深めていくことも重要と言えるでしょう。

 

失敗事例その3:保障の確認をしていなかった

築年数が古い中古戸建ての場合、雨漏りなど様々な住宅トラブルに見舞われてしまう可能性もあります。

こういった不具合が発生した場合すぐに不動産業者に連絡するかと思いますが、個人間売買で契約した場合瑕疵担保責任が免責になるケースが多くみられます。そのため、例え不動産業者に連絡したとしても対応してもらえないことがあるのです。

これは、契約時にしっかりと保障の確認をしていなかったために起きてしまうトラブルです。瑕疵担保責任とは何か、自己負担になってしまうケースなどをあらかじめ確認しておけば、契約前に物件を含めて確認することもでき、後悔のない中古戸建て購入につながります。

 

失敗事例その4:環境の確認を怠ってしまった

中古戸建てはもちろん、新築戸建てでも言えることなのですが、環境の確認を怠ってしまうと購入後に後悔してしまう可能性があります。

例えば、昼間に内見を兼ねて周辺環境を確認して、良い環境だと判断できても、それが夜になってしまえばどうなるか分かりません。街灯が少なくて防犯上あまり良くなかったり、夜になると近所で騒音が発生したりするなど、夜間にしか見られない周辺環境の問題点もあります。

周辺環境の確認は、必ず朝・昼・夜と最低でも3回の時間帯に分けて確認しておいた方が良いでしょう。ただ、仕事などでどうしても難しい場合は、あらかじめ近所の方に生活環境について聞いてみるようにしましょう。

 

中古戸建てを見極める際のポイント

名古屋市にも各エリアに中古戸建てがありますが、選ぶ時はどこを見て良いのか分からないという方も多いのではないでしょうか?中古戸建てを見極めるポイントを覚えておくと、どんな中古戸建てを選ぶべきなのか、そして上記のような失敗をしない中古戸建てなのかが見えてきます。

 

住宅の耐震・耐久性に注目しよう

安心の暮らしを手に入れるためには、やはり中古戸建ての耐震・耐久性に注目しなくてはなりません。名古屋市を含む愛知県は、今後起きる可能性があるとされている「東海地震」や「南海トラフ地震」で強い揺れが観測される可能性が高い地域にも含まれています。

そのため、将来のことを考えると耐震・耐久性の高い中古戸建て、もしくは今後耐震・耐久性を高めるためのリフォームや建て替えが可能な中古戸建てを見つける必要があります。

耐震性能はまず建築時期がいつ頃なのかという点を見てみましょう。1981年6月1日に耐震基準が一度改正されており、また2000年にも耐震基準の改訂が行われ、木造戸建てでも耐震性能が格段にアップしました。最低でも1981年以降に建てられた物件、できれば2000年以降に建てられた物件を選ぶと良いでしょう。

また、中古戸建てが建つ地盤もチェックしておくべきです。例えば造成エリアの盛土部分に建てられていたり、液状化しやすい地域だったりすると、地震によって大きな被害をもたらしてしまう可能性があります。

各自治体によってはハザードマップをネットで公開しているところもあるのでそちらを確認するか、もしくは自治体の建築課に直接聞いてみるという方法もあります。

ちなみに名古屋市では、各区の地震ハザードマップをネットで確認することができるので事前にチェックしておきましょう。

住宅の耐久性をチェックする場合は、基本的に目に見えない部分が重要となります。例えば柱や土台など、建物を支える主要構造部がどうなっているのかは最低限確認しておくべきです。

 

窓の配置だけで日当たりを確認しない

家の図面を見ると大きな窓が南側にあるため、日当たりが良いと判断される方は多いかと思います。しかし、実際には隣家との距離や高さ、庭木などによって南側に窓があったとしても日当たりが悪い場合があります。

また、そういった問題がなくてもプライバシーの関係上カーテンをいつも閉めっぱなしにしていないといけない場合もあるため、図面で窓の配置を見るだけではしっかりと日当たりを確認することができないということを覚えておきましょう。

 

住宅だけでなく周辺環境も重要!

中古戸建ての場合、既に住宅がそこにあることから、つい住宅だけに注目してしまいがちです。しかし、周辺環境も確認しておかないと後悔につながってしまう可能性もあります。

例えば、交通量の多い道路がすぐ近くにある場合、交通の利便性は高いかもしれませんが、車の騒音・振動問題などが発生する可能性が高いです。

特に夜騒音や振動によって眠れなくなり、健康被害を被ってしまう場合もあるため、防音対策が取られているのかチェックする必要があります。

また、家から駅までの所要時間や夜間時の道の明るさ、買い物のしやすさ、公共施設への行きやすさ、臭いなども確認しておくことが大切です。

臭いに関しては、時期によって風向きが変わりその影響で確認した時は特に感じられなくても、季節が変わり風向きも変わったことで感じられる場合もあります。このようなトラブルを避けるためにも、近所の方に環境について確認してみると良いでしょう。

 

名古屋で中古戸建てを購入する際の注意点

見極めるポイントが分かったところで、今度は実際に名古屋で中古戸建てを購入する場合、注意しなくてはならないポイントはあるのでしょうか?審査から契約に至るまでの注意点を確認しておきましょう。

購入申し込み前に確認しておくべきこと

上記の見極めポイントもクリアし、立地的にも問題ない物件と出会った場合、早くしないと誰かが先に買ってしまうかもしれないからとすぐに購入申込書を記入してはいけません。

確かに他の人に買われてしまう可能性もありますが、申込書を書く前に確認しておくべき事項がいくつかあります。

例えばその家のリフォーム履歴です。リフォーム履歴を確認することで、自分が購入後にすぐメンテナンスをしなくてはならないのか、それとも数年後でも大丈夫なのかが見えてきます。

特に外壁塗装は通常8~10年程度で塗り替えをする必要があるので、リフォーム履歴もしっかりと確認しておきましょう。

また、その他にも今後のリフォーム内容とその概算、なぜこの物件を売却に出しているのかという理由、近隣の成約事例なども確認しておくと良いです。不動産業者にスピーディーに対応してもらいましょう。

 

購入申込書を記載する時の注意点

購入申込書を記入する際に、金額や支払い方法、支払い起源、融資の利用、その他事項などを記入していかなくてはなりません。簡単に書いてしまうと後々大変なことになってしまうので、よく考えて書くようにしましょう。

例えば、金額は自分が希望する購入価格と売主の希望売却額に差がある場合、交渉に入ります。成約事例などの相場を参照して照らし合わせてみると良いでしょう。

また、なぜ売却に至ったのかという理由を知ることができている場合、それを理由に価格交渉が優位に進む可能性もあります。

住宅ローンの事前審査は購入申込書を書いたタイミングで行なう必要があります。最大いくら借りるのかは記載事項に含まれているので、住宅ローンの返済プランもあらかじめ考えておかなくてはなりません。

交渉したいことがあれば購入申込書を書くタイミングで全て不動産業者に伝えておくようにしましょう。そうしないと後から交渉したいことが出てきても、交渉できるタイミングはありません。

 

契約を結ぶ前にもう一度内覧しておく

契約を結ぶ前に、可能であればもう一度内覧をしておいた方が良いでしょう。この内覧も、前回土日だった場合は、今回は平日に行うなど、曜日・時間帯を変えて行うべきです。

中古戸建ての場合、ホームインスペクション(住宅診断)を行う際に内覧も兼ねて行うと良いでしょう。建物自体はもちろんですが、設備に不具合はないかどうか、引き渡しの際のかなり細かい部分などもこの時点で確認しておくことが重要です。

 

重要事項説明書と契約書は事前に確認しておく

重要事項説明書と契約書案は、不動産業者に依頼し事前に手に入れておくようにしましょう。事前に手に入れておくと契約時に確認した時によく分からない部分があっても、流されてしまう可能性があります。

事前にしっかり読み込んでおくことで、分からないことがないようにしておきましょう。

特にチェックしておきたい項目は、「特約条項」「その他の事項」などと書かれている部分です。ここは物件などによって違う内容が書かれている場合が多く、住む上で重要な事項が書かれているケースは少なくありません。

分からないことがあれば不動産業者へ連絡してどういうことなのか理解できるまでしっかり聞いておくようにしましょう。

 

リフォーム分の融資を受けるなら、住宅ローンと同じ金融機関がおすすめ

中古戸建てなので契約後すぐにリフォームを行いたい場合は、住宅購入分の融資だけではなく、リフォーム分の融資も受ける必要があります。

ここで住宅ローンとリフォームを別々に考えてしまい、金融機関を分けてしまうと2つの金融機関でやり取りをしなくてはならず、スムーズな対応につながりません。そう考えると住宅ローンとリフォーム融資は同じ金融機関で受けた方が良いでしょう。

名古屋市内には大手銀行から名古屋銀行などの地方銀行が数多く存在します。住宅ローンとリフォームローンをそれぞれ提案しているところもありますが、一緒に融資を受けられるかどうかは各銀行によっても異なるため、事前に確認しておきましょう。

 

リフォーム工事前に近隣住民への挨拶を忘れない

いよいよ引き渡しが完了し、リフォーム工事に移るという場合はまだ引越しをしていなくても必ず近隣住民への挨拶を忘れないようにしましょう。

リフォーム工事では大きな音が出たり、トラックが行き来したりするなど、どうしても騒がしくなってしまうものです。それなのに挨拶が何もなく工事が始まったとなっては、近隣住民の方も良い気がしません。

今後、良い関係を築き上げていくためにもリフォーム工事前に挨拶を行うことが大切です。引越し後にまた挨拶回りを行うことになるので、リフォーム業者が準備する粗品だけあれば十分です。

挨拶回りはリフォーム業者だけで行う場合もありますが、出来れば同行するようにしましょう。

中古戸建てを購入する場合、家選びから引き渡し後に至るまで、様々な注意点があります。しかし、これらを一つひとつクリアしていくことができれば、満足のいく中古戸建て購入へとつながるはずです。

名古屋市内の中古戸建ての購入を検討されている方は、ぜひ今回の記事を参考に選んでみてはいかがでしょうか。

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  • この記事を書いた人
宮田明典(スタイルイノベーション株式会社)

宮田明典(スタイルイノベーション株式会社)

スタイルイノベーションの代表であり、不動産業界歴10年以上のトップエージェント。 購入者側の仲介業者であるバイヤーズエージェントとして多くの顧客から指名買いを受けている。 現在は、全国の担当者(不動産エージェント)が探せるサイト「HOUSECLOUVER(ハウスクローバー)」を企画・運営。

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